2020年04月16日

15日(凄いよ、矢代まさこさん。)

 『少年誌でただひとり活躍する女流まんが家の最新作!』

 というアオリの、矢代まさこさんの『白神』。読むのがもったいなくて眺めるだけ
にしていたのを、本を入手して7、8年は経とうという今日、やっと、じっくりと読ん
だ。一種のアウトローの苦悩と怨念と挫折の30ページだが、最終コマで泣いてしまっ
た。少年誌ということを意識してかどうかはわからないけれど、若干骨太なタッチ。
私の想像だが、山上たつひこ氏がアシストしているのじゃないだろうか。根拠はな
い。山上たつひこ氏のようなペン・タッチが読み取れるということからの飛躍した妄
想。

 しかし、少女マンガ誌だけじゃなく、矢代まさこさんは少年誌にもよく執筆してい
たんだよな。いわゆる私の世代の5大少年漫画週刊誌、「少年マガジン」「少年サン
デー」「少年キング」「少年ジャンプ」「少年チャンピオン」すべてに描いているの
であります。もちろん、当然のことですが、そんなまんが家さんはほとんどいない。
なんとなく想像で言うと(調べたわけではない)手塚治虫、石森章太郎、永井豪、く
らいじゃないか。

 少年マガジン、69年12号。『巨人の星』や『あしたのジョー』や『ゲゲゲの鬼太
郎』などが連載中でおます。全体的に同時代の少女まんが誌よりも、格段に作品とし
てのレヴェルが高いですね。
posted by yu-gekitai at 08:50| 京都 | Comment(0) | キタモトのひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする