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昨日このブログに記した、私の青春期に受けた〈3大カルチャー・ショック〉です
が、曖昧さの修正をはかるために、もう少し書きます。
「ニュー・ロック」について。あくまで私によるカテゴライズです。普通に
ニュー・ロックといえば、ジミ・ヘンドリクスだとか、レッド・ツェッペリンとか、
ピンク・フロイドとか、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルなどなん
ですが、私はさらに、ペンタングルとか、フェアポート・コンヴェンションなどの
フォーク・ロックも、リッチー・ヘヴンスなどのシンガー・ソング・ライターも、白
人によるブルースも加えます。まあ、いわば、欧米のポップ・フィールドの音楽のな
かで、新しくてカッコイイと感じたものということでよいのでしょうか。そこには同
じように、日本の、フォーク・クルセダーズや、五つの赤い風船や、岡林信康も含ま
れるのです。
そして70年代末からの「パンク・ロック」も、同じ流れの川なわけで、名は異なっ
ても同じです。
「ガロ」系のマンガについては、私は、何年ごろくらいか、70年代後半かなあ、80
年代になってからかなあ、ヘタウマとか面白主義だとか言われだしたころからは、逆
に憎むようになります。「ガロ」系が好きだったって、嫌いな作家も数多いですか
ら。私の好きな「ガロ」系はあくまで正統派、つげ義春、楠勝平、つげ忠男、勝又
進、矢口高雄などの、なんといえばよいのか、やはり〈ニンゲン〉とか〈社会〉を
ちゃんと描いている〈おとな〉の先生方です。そして少し遅れて「ガロ」のライバル
誌、手塚治虫先生の「COM」を知るわけですが、そこで出会った(私にとっての)新
しい漫画家さんたちも鮮烈でした。今なお私の中で圧倒的な存在感で君臨する矢代ま
さこさん、そのほかには、樹村みのり、あすなひろし、真崎・守、みやわき心太郎と
いった方々。さらにそこから裾野が広がっていって、杉浦茂先生、辰巳ヨシヒロ、山
本まさはる、みやはら啓一、小島剛夕、平田弘史といった貸本マンガ出身の先生方、
ニュー・ウェイヴとしてどの先人にも似ていなかった上村一夫さんとか、いやもう、
ワクワクさせられました。まあ、私にとってのトップ・スリーは、つげ義春さん、楠
勝平さん、矢代まさこさんですけど。
さらに念のためですが、白土三平、水木しげる、手塚治虫、藤子不二雄、楳図かず
お、ちばてつや先生らは、「ガロ」に出会う以前から好きですよ。名は挙げなくても
ほかにもほかにもいっぱい。よけい曖昧になっちゃった。でも、自分の好きなことを
だらだら書き連ねるのは楽しいな。
あとひとつだけ。「満開座」でカルチャー・ショックを受けて、免疫のついてし
まった私にとっては「状況劇場」も「日本維新派」も、全然ショッキングじゃあな
かった。「犯罪友の会」の方にグッときました。そこにはちゃあんと〈ニンゲン〉が
存在していたからだろうな。