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『クラム』、監督・テリー・ツワイゴフ、1994年、アメリカ映画。アメリカン・
ポップ・アート(でいいのかな?)の大スター、ロバート・クラムの半生を追ったド
キュメント。私は、アンディー・ウォーホルとロバート・クラムくらいしか知らな
い。そのふたりが突出しているのだと思う。ウォーホルはローリン・ストーンズのア
ルバム・ジャケのデザインをした。クラムは頼まれたけれど断った。それがどうした
ということなんだけど、つまり、ものすごい変人だ。さらに輪をかけて、兄と弟も。
ふたりは、いわゆる引きこもりだ。そしてその生活ぶりや嗜好が、なにやらすさまじ
い。そこには社会と断絶した孤独がある。映画を観たという充実感とともに、淋し
さ、悲しさが重く残った。私は、クラムの兄チャールズと弟マクソンから、なにか得
体のしれない病原体に感染させられたよう気分だ。UPLINK京都にて、『ブルーノー
ト・ストーリー』と同じ席で。