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本日の稽古は、私はお休みをいただいた。客観的に考えて、私が稽古場にいる必要が
ないからだ。俳優のみなさんは、台詞を自身の身体に落とし込むための自主稽古をし
てくれているはずだ。
30数回の稽古日程のうち、3分の1くらいを休ませてもらったうえで成立させるのが、
今回の私の目標だ。
ところで、前回のミーティングで定めたはずの来年度の活動が、ほぼ実現不可能であ
ることが判明した。残念! 急遽の軌道修正が必要となるようだ。
そこでの代替案の最有力候補は、私が新作を書くことのようだ。昨年度、今年度同
様、新作公演を、どこかの劇場で打つ、と、それになりそう。
実は当初の計画では、12年ぶりの大胆な活動になる予定だったんだけどな。
そこで急遽、新作について考え始めた。
女2人男3人の登場人物という縛りをかけた。『灯灯ふらふら』の布陣である。
怖ろしいことに私の脳内ではたったの2時間で完成。
クライマクスとなる肝の台詞や、ラストシーンまで、そして特異な演出プランまで。
素晴らしいものになりそうで胸がドキドキしだして、今すぐにでも書き始めたい気
分。
仮タイトルを与えた。『微風の盆』。
そうなんです(だれに言ってるの?)。まだ書いていないけど、下書きや、箱書き
や、頭の中にある戯曲の備忘録を記したときには、すっかり忘れていて加えなかった
けど、何年も前から漠然と脳内にあったやつ。いよいよ登場です。なんて、ひとりで
ウキウキしている。エウリピデスの『メディア』を原案とした幻想的なものになりま
す。ツダ・シリーズの新作です。
あれっ、そんなん今までになかったっけ? て、そうです、ありました。覚えている
ひとは私だけかもしれませんが。
2006年に精華演劇祭で上演させていただいた『あの眩い光に砕けろ』です。この作品
は『メディア』を翻案したものなので、ツダ・シリーズに加えられていない不幸な
(?)戯曲です。自分のオリジナルとは言えないという判断によってです。
『メディア』を骨格としながら、キタモトの新作として書き上げて、上演したいと思
います。
て、まだ、公演そのものがどうなるかわかりませんけれど。