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1991年、イギリス+カナダ合作映画、原作 ウィリアム・S・バロウズ、脚本+監督
デヴィッド・クローネンバーグ。翌1992年の日本での公開時に映画館で観ている。パ
ンフレットも大きなポスターも持っている。映画がオモシロかったので購入したので
はない。映画の宣伝のお手伝いをして、もらったのだ。招待券で観た。この時期から
何年間か、いくつかの映画の京都上映の、制作のお手伝い的な役割をしていた。
初めて見た時の印象は、よくできた映画だと思ったが、自分とは距離のある、共感で
きない映画という印象だった。
〈なめくじ酒場〉で上演されるので、あまり期待もせず、ホッピーや冷酒を呑みなが
ら観た。32年ぶりに観た今回は、ストーリの流れがはっきりと見えた。原作はさてお
き、つまらないハナシだと思った。麻薬中毒者主観の映画だから共感のしようもない
し、ツッコミどころも多い。原作者の分身が『裸のランチ』という長編小説を完成さ
せる、という物語であるからして、芸術を創造する過程の神秘性を描いたといえなく
もないが、32年前の、確か三条河原町の朝日シネマで観せていただいたときと、全く
同じ印象だけが残った。
2024年01月30日
2024年01月28日
23日(『白昼の通り魔』を観た。)
1966年、松竹映画、原作 武田泰淳、脚本 田村孟、監督 大島渚。犯罪をあつかった
ドラマだけど、ミステリーという感じはしない。犯人と、犯人と関係を持った2人の
女との、三角関係のひりひりする心理劇。農村と都会の対比、生き残る者と死んでゆ
く者。死を選びながら2度も生き残った主人公の、生命力の力強さが、戦後の日本の
新しい風景とつながるのかもしれない。
テンポの良い展開、カットバックの多用、異常なクローズ・アップ、モノクロ映像の
光と影、鏡の意味ありげな使用など、演出が尋常でない。
ドラマだけど、ミステリーという感じはしない。犯人と、犯人と関係を持った2人の
女との、三角関係のひりひりする心理劇。農村と都会の対比、生き残る者と死んでゆ
く者。死を選びながら2度も生き残った主人公の、生命力の力強さが、戦後の日本の
新しい風景とつながるのかもしれない。
テンポの良い展開、カットバックの多用、異常なクローズ・アップ、モノクロ映像の
光と影、鏡の意味ありげな使用など、演出が尋常でない。
22日(『ミステリー・トレイン』を観た。)
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1989年、アメリカ映画、脚本+監督 ジム・ジャームッシュ、89年のカンヌ映画祭
で、最優秀芸術貢献賞というのを受賞している。
構成がオモシロく、3組の登場人物たちのそれぞれの出来事が、オムニバス形式で描
かれるのですが、各3つのストーリが同時進行しており、お互いに影響しあうという
カラクリ。ただ、ドラマとしては、そんな大した内容ではないように私は思った。
俳優として、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスやザ・クラッシュのジョー・ストラ
マーが出演しているし、音楽はラウンジ・リザーズのジョン・ルーリーだし、エル
ヴィス・プレスリー(工藤夕貴がファン)、カール・パーキンス(永瀬正敏がファ
ン)、サン・スタジオ(エルヴィスやカール・パーキンスが録音したスタジオ)など
も、ドラマのちょっとしたピースになってはいるし、音楽映画としての要素もある。
夜のメンフィスのうら寂しさに郷愁がつのる。
私は、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスがわりと好きでLPも持っていますが、「お
前を呪ってやるぜ」はカッコいいですし、「便秘のブルース」は爆笑もの。みなさん
(いったい誰?)、よかったら聴いてみてください。
1989年、アメリカ映画、脚本+監督 ジム・ジャームッシュ、89年のカンヌ映画祭
で、最優秀芸術貢献賞というのを受賞している。
構成がオモシロく、3組の登場人物たちのそれぞれの出来事が、オムニバス形式で描
かれるのですが、各3つのストーリが同時進行しており、お互いに影響しあうという
カラクリ。ただ、ドラマとしては、そんな大した内容ではないように私は思った。
俳優として、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスやザ・クラッシュのジョー・ストラ
マーが出演しているし、音楽はラウンジ・リザーズのジョン・ルーリーだし、エル
ヴィス・プレスリー(工藤夕貴がファン)、カール・パーキンス(永瀬正敏がファ
ン)、サン・スタジオ(エルヴィスやカール・パーキンスが録音したスタジオ)など
も、ドラマのちょっとしたピースになってはいるし、音楽映画としての要素もある。
夜のメンフィスのうら寂しさに郷愁がつのる。
私は、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスがわりと好きでLPも持っていますが、「お
前を呪ってやるぜ」はカッコいいですし、「便秘のブルース」は爆笑もの。みなさん
(いったい誰?)、よかったら聴いてみてください。
21日(『全身小説家』を観た。)
1994年、疾走プロダクション、監督+撮影 原一男。キネマ旬報1994年度ベストワン
日本映画作品賞第1位。原監督の前作があの『ゆきゆきて、神軍』なわけであります
から、ある予感めいたものを感じながら2時間37分を観るわけです。その予感は徐々
にそこここに姿を現し始め、大きな疲労感とともに観終えることとなるわけです。オ
モシロい映画だった。だけど、もう一度観たい、とはならない、私の場合は。
主人公の不気味さばかりが漂い続ける映画なのだ。自分の経歴をフィクションで粉飾
して、自作の小説や詩の根幹の部分をそのフィクションに委ねている。業のきつい人
だなあと思うけど、そう思わされるのもまた〈嘘つきミッチャン〉によるフィクショ
ンに踊らされていることになるのかもしれない。私は小説家井上光晴は、好きになれ
ない、というより、怖ろしい。
日本映画作品賞第1位。原監督の前作があの『ゆきゆきて、神軍』なわけであります
から、ある予感めいたものを感じながら2時間37分を観るわけです。その予感は徐々
にそこここに姿を現し始め、大きな疲労感とともに観終えることとなるわけです。オ
モシロい映画だった。だけど、もう一度観たい、とはならない、私の場合は。
主人公の不気味さばかりが漂い続ける映画なのだ。自分の経歴をフィクションで粉飾
して、自作の小説や詩の根幹の部分をそのフィクションに委ねている。業のきつい人
だなあと思うけど、そう思わされるのもまた〈嘘つきミッチャン〉によるフィクショ
ンに踊らされていることになるのかもしれない。私は小説家井上光晴は、好きになれ
ない、というより、怖ろしい。
16日(『イージー・ライダー』を観た。)
1969年、アメリカ映画、製作 ピーター・フォンダ、脚本 ピーター・フォンダ+デニ
ス・ホッパー+テリー・サザーン、監督 デニス・ホッパー。すでに何度か観ている
のであの衝撃のラスト・シーンは知っている。それゆえか、うら寂しい気分で観た。
悪い意味ではない。
一般人の異物(ヒッピー)を見る目がすごくいやらしい。『七人の侍』の百姓が、侍
を見る目とどこかしら似ているようにも思われた。一般人の方が社会的に強い存在で
あることがこの映画の悲劇性だと思う。
何度見ても、主人公たちがなぜマルディグラを目指すのか、私にはわからないまま
だ。それもまた彼らが望んでいる自由と同じで、意味などないのかもしれない。
ス・ホッパー+テリー・サザーン、監督 デニス・ホッパー。すでに何度か観ている
のであの衝撃のラスト・シーンは知っている。それゆえか、うら寂しい気分で観た。
悪い意味ではない。
一般人の異物(ヒッピー)を見る目がすごくいやらしい。『七人の侍』の百姓が、侍
を見る目とどこかしら似ているようにも思われた。一般人の方が社会的に強い存在で
あることがこの映画の悲劇性だと思う。
何度見ても、主人公たちがなぜマルディグラを目指すのか、私にはわからないまま
だ。それもまた彼らが望んでいる自由と同じで、意味などないのかもしれない。
2024年01月15日
13日(遊劇体新年会。)
遊劇体事務所にて。スタッフさんに、ゲストは『なんじゃ主水』で出演の孫高宏さ
ん。17時半くらいからボチボチ呑み始めて、ああ、いつも通りの深更まで。
楽しかったですけれど、私、苦しくなって、明け方、ゲロ吐きしました。久しぶりで
す。
ん。17時半くらいからボチボチ呑み始めて、ああ、いつも通りの深更まで。
楽しかったですけれど、私、苦しくなって、明け方、ゲロ吐きしました。久しぶりで
す。
2024年01月12日
11日(『イレイザーヘッド』を観た。)
winmail.dat
1977年、アメリカ映画、脚本+監督 デイヴィッド・リンチ。日本公開時に映画館で
観ているのだが、指折り数えれば43年も前、二十歳代前半でのことである。同時期に
観た『ストーカー』(アンドレイ・タルコフスキー監督)とともに、私の愛する生涯
ベスト2の美しい映画である。ベスト3にするならば、少し遅れて観た、やはりタルコ
フスキー監督の『ソラリス』が加わる。
『イレイザーヘッド』は(『ストーカー』も『ソラリス』も、だけれど)音楽もまた
素晴らしく、インダストリアルなノイズ音楽のさきがけでもあるだろう。サウンドト
ラック盤LPも、後にアメリカのレコード店で発見し、購入して日本に持ち帰った。
映画館ではパンフレットも購入した。今はどこにあるのかはわからないけれど、倉庫
のどこかにあるはずである。情報量の少ない、たいしたパンフレットではなかった記
憶があるけれど。
デイヴィッド・リンチ監督の『エレファントマン』が大ヒットしたので、その前作で
ある『イレイザーヘッド』が、あわてて日本公開されたように思う。カルト映画のな
かでも最高なその内容を知らずに配給契約したようで、公開前に、そのとんでもない
内容を知ることとなったであろう映画配給会社が、宣伝もせず人知れず日本公開した
ように思う。推測ばかりですみません。いや、『エレファントマン』をダシにした宣
伝はしていたか。
結局、単独でのロードショーでは無理との判断だったのだろう、もう1作品B級SF映画
との併映での公開だったように記憶しているのだが。そのもう1作品は、タイトルも
思い出せないくらいツマラナかった。実際、どうしても思い出せない。つまりは、そ
のツマラナイ映画を観に行って、ついでに観たのが生涯ベスト3になった『イレイ
ザーヘッド』だったわけである。
〈なめくじ酒場〉さん、上映ありがとう。何度見てもステキな、ステキすぎる映画で
した。『ストーカー』と『ソラリス』もやってください。
1977年、アメリカ映画、脚本+監督 デイヴィッド・リンチ。日本公開時に映画館で
観ているのだが、指折り数えれば43年も前、二十歳代前半でのことである。同時期に
観た『ストーカー』(アンドレイ・タルコフスキー監督)とともに、私の愛する生涯
ベスト2の美しい映画である。ベスト3にするならば、少し遅れて観た、やはりタルコ
フスキー監督の『ソラリス』が加わる。
『イレイザーヘッド』は(『ストーカー』も『ソラリス』も、だけれど)音楽もまた
素晴らしく、インダストリアルなノイズ音楽のさきがけでもあるだろう。サウンドト
ラック盤LPも、後にアメリカのレコード店で発見し、購入して日本に持ち帰った。
映画館ではパンフレットも購入した。今はどこにあるのかはわからないけれど、倉庫
のどこかにあるはずである。情報量の少ない、たいしたパンフレットではなかった記
憶があるけれど。
デイヴィッド・リンチ監督の『エレファントマン』が大ヒットしたので、その前作で
ある『イレイザーヘッド』が、あわてて日本公開されたように思う。カルト映画のな
かでも最高なその内容を知らずに配給契約したようで、公開前に、そのとんでもない
内容を知ることとなったであろう映画配給会社が、宣伝もせず人知れず日本公開した
ように思う。推測ばかりですみません。いや、『エレファントマン』をダシにした宣
伝はしていたか。
結局、単独でのロードショーでは無理との判断だったのだろう、もう1作品B級SF映画
との併映での公開だったように記憶しているのだが。そのもう1作品は、タイトルも
思い出せないくらいツマラナかった。実際、どうしても思い出せない。つまりは、そ
のツマラナイ映画を観に行って、ついでに観たのが生涯ベスト3になった『イレイ
ザーヘッド』だったわけである。
〈なめくじ酒場〉さん、上映ありがとう。何度見てもステキな、ステキすぎる映画で
した。『ストーカー』と『ソラリス』もやってください。
2024年01月03日
2日のつづき(『七人の侍』を観た。)
1954年東宝映画、脚本 黒澤明+橋本忍+小国英雄、監督 黒澤明。
何度観ても圧倒的に凄い映画。百姓と武士との、結局は相いれない存在の虚しさ。ニ
ンゲンの狡さ、悲しさ、そしてやさしさ。志村喬さん演じる勘兵衛、宮口精二さん演
じる勘兵衛が、やたらとカッコいい。三船敏郎さんの菊千代さんがやたらと三枚目な
ところもまたいい。
何度観ても圧倒的に凄い映画。百姓と武士との、結局は相いれない存在の虚しさ。ニ
ンゲンの狡さ、悲しさ、そしてやさしさ。志村喬さん演じる勘兵衛、宮口精二さん演
じる勘兵衛が、やたらとカッコいい。三船敏郎さんの菊千代さんがやたらと三枚目な
ところもまたいい。
2024年01月02日
2日(次回作『微風の盆』の、メモにもならない覚書。)
winmail.dat
深夜2時に目が覚めてしまって、無意識のうちに布団の中で、『微風の盆』という芝
居について、モノガタリの流れだとか、枝葉となることども、そして演出のプランだ
とかを練り込んでいた。2時間くらいかけてラストシーンまで到達して、ラストの台
詞と絵について納得できるものが見つかったので、安心して、二度寝をしてしまっ
た。そして、もう今は、覚えていない。どうしても思い出せない。
新しい発見があった。
私の役者としての出番は、ほぼ無かった。登場人物5人でも充分にまかなえる。キャ
ストにはならぶことになるだろうけれど。
主人公の性格を大きく変えた。そちらの方が良いだろうと判断して。それによりラス
トまでの流れも変化したのだった。うん、なんとなく思い出してきたぞ。書き始める
までに、こういう時間をたぷりとアタマのなかで繰り返す。脳内劇場での上演と言っ
たらよいのかな。熟成させる、ってことかな。
登場人物、南から来た女マリア、場末の酒場に舞う夜の蝶、タカラヅカ男役のトップ
スター鳳れん、プロボクサーのカシヤス・クレイ、セーラー服の少女、伝承奥山音頭
名人。役名を並べただけで思いっきりアングラだなあ。でも、実は、俳優の演技にお
いては、いつもどおりのままだと思うので、だから、アングラじゃないんだ。やっぱ
り、どんな役を演じようともフェイク・リアリズムと様式性だな、遊劇体の演技は。
上演時間は70分以内が目標。5月1日くらいから書き始めよう。
深夜2時に目が覚めてしまって、無意識のうちに布団の中で、『微風の盆』という芝
居について、モノガタリの流れだとか、枝葉となることども、そして演出のプランだ
とかを練り込んでいた。2時間くらいかけてラストシーンまで到達して、ラストの台
詞と絵について納得できるものが見つかったので、安心して、二度寝をしてしまっ
た。そして、もう今は、覚えていない。どうしても思い出せない。
新しい発見があった。
私の役者としての出番は、ほぼ無かった。登場人物5人でも充分にまかなえる。キャ
ストにはならぶことになるだろうけれど。
主人公の性格を大きく変えた。そちらの方が良いだろうと判断して。それによりラス
トまでの流れも変化したのだった。うん、なんとなく思い出してきたぞ。書き始める
までに、こういう時間をたぷりとアタマのなかで繰り返す。脳内劇場での上演と言っ
たらよいのかな。熟成させる、ってことかな。
登場人物、南から来た女マリア、場末の酒場に舞う夜の蝶、タカラヅカ男役のトップ
スター鳳れん、プロボクサーのカシヤス・クレイ、セーラー服の少女、伝承奥山音頭
名人。役名を並べただけで思いっきりアングラだなあ。でも、実は、俳優の演技にお
いては、いつもどおりのままだと思うので、だから、アングラじゃないんだ。やっぱ
り、どんな役を演じようともフェイク・リアリズムと様式性だな、遊劇体の演技は。
上演時間は70分以内が目標。5月1日くらいから書き始めよう。
2024年01月01日
1日(謹賀新年。)
winmail.dat
あけましておめでとうございます。と、書き込みながら、はて、どなたに向けて新年
のあいさつをしているのだろうと、不可解な気持ちになる私です。
昨年は2作品も新作公演ができたし、幸せな年だったです。しかしコロナ禍が終息を
迎えつつあるとはいえ、物価高騰、政治家の悪徳の露見(そもそも信用なんかしちゃ
あいないけれど)など、私の住む国では、経済も政治も、なんだったら芸術も、最悪
に等しいです。外に目を向ければ、人間同士の殺し合い、領土の奪い合い、地球規模
での気候の急変など、もう最悪なことになっております。
私の住む国、住む星は、重篤な病に冒されているようであります。全治することはあ
り得ないでしょう。手遅れです。余命幾らか、です。せめて家族親類友人知人の健康
と幸せを祈るのみです。
今年の遊劇体は、7月に『微風の盆』という新作を予定しております。会場はいつも
どおりTheatre E9 Kyotoです。久しぶりにフェイク・リアリズムから遠ざかって、西
部講堂でやっていたころのような、(見た目は)いわゆるアングラ演劇に立ち返りま
す。(見た目は)と記したのは、それでもアングラじゃないと言い張りたいからで
す。アングラ劇団と呼称されるのに違和感を覚えるからです。
私を含めて劇団員のみの出演で、まだ台本に取り掛かっていない段階ですが、私もフ
ル出演の予定です。まあ、どうなるかは定かではありませんが。本年もどうぞよろし
くお願いします。
まだ年賀状は、一通もしたためておりませんです。
あけましておめでとうございます。と、書き込みながら、はて、どなたに向けて新年
のあいさつをしているのだろうと、不可解な気持ちになる私です。
昨年は2作品も新作公演ができたし、幸せな年だったです。しかしコロナ禍が終息を
迎えつつあるとはいえ、物価高騰、政治家の悪徳の露見(そもそも信用なんかしちゃ
あいないけれど)など、私の住む国では、経済も政治も、なんだったら芸術も、最悪
に等しいです。外に目を向ければ、人間同士の殺し合い、領土の奪い合い、地球規模
での気候の急変など、もう最悪なことになっております。
私の住む国、住む星は、重篤な病に冒されているようであります。全治することはあ
り得ないでしょう。手遅れです。余命幾らか、です。せめて家族親類友人知人の健康
と幸せを祈るのみです。
今年の遊劇体は、7月に『微風の盆』という新作を予定しております。会場はいつも
どおりTheatre E9 Kyotoです。久しぶりにフェイク・リアリズムから遠ざかって、西
部講堂でやっていたころのような、(見た目は)いわゆるアングラ演劇に立ち返りま
す。(見た目は)と記したのは、それでもアングラじゃないと言い張りたいからで
す。アングラ劇団と呼称されるのに違和感を覚えるからです。
私を含めて劇団員のみの出演で、まだ台本に取り掛かっていない段階ですが、私もフ
ル出演の予定です。まあ、どうなるかは定かではありませんが。本年もどうぞよろし
くお願いします。
まだ年賀状は、一通もしたためておりませんです。