2020年02月25日

21日(矢代まさこさん。)

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 最近、ちょっとだけ運が良い。何がといいますと、大好きな矢代まさこ先生の未読
マンガの入手においてです。今回は、推定16歳(1963年)の時に発表された『ジャン
グル・アンナ』と『ちょうちん峠』を入手、初読。

それぞれが「すみれ」、「虹」という貸本マンガ短編集に収められた一編です。調べ
てみるとこの推定16歳の頃には短編15作、長編4冊を発表して、いよいよマンガ家と
して本格的に活動し始めた頃。なんという早熟。

14歳で「街」の入選作品として登場して以来、16歳から(たぶん中学卒業直後か
ら)、一気に、作品を発表し続けて35歳くらいまでの20年が、おおよその活動期間。
その後は徐々にフェード・アウトしてゆかれる。あまりに若くしての退場である。

震撼すべきは、私が度肝をぶちぬかれた傑作群のほとんどが、二十歳そこそこの年齢
のお姉さんが書いたものだったということだ。『ちびっこ聖者』や『おはぎのお嫁い
り』なんて傑作も19歳の時の作品だ。うかつにも今まで、その事実に気付いていな
かった。

矢代まさこ先生は、私より学年でいえば10学年の年長だ。二十歳そこそこであれだけ
の心理描写や、実験的なコマ割りをやってのけていたという、その先鋭さをもっとた
くさんの人に評価されてほしいし(されているのかな、私が知らないだけで)、新し
い少女マンガの、なんといったらよいのだろう、ぬり絵やデザイン画ではない、生き
生きとした生活感のあるキャラクターを生み出したその才能を、もっと世に知らしめ
て、大いなる再評価を促したいと考えるのですが(私に何ができる)。
posted by yu-gekitai at 09:09| 京都 ☁| Comment(0) | キタモトのひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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