winmail.dat
監督+編集・ロジャー・アプルトン、2018年、イギリス映画。うーん、映画としては
悪くはないのだけれども(そもそもオマエが悪いとか悪くないとかいうなよ、って感
じですが)、複雑な気持ちにさせられた。ビートルズが結成されるまで、正確にはリ
ンゴ・スターが加入するまでの、ジョン・レノンの半生なんだけれど。
家族には恵まれなかったけれど、伯父叔母に大切に育てられ、ガキ大将でケンカも強
くで、やれば勉強もできて、絵の才能にあふれ、というところまではよいけれど、
とってもイヤな奴じゃないか。いじめグループのリーダーみたいな、とも受け取れ
る。とてつもなくハートの強い人間だということも感じた。「真実」であるならば、
この映画からは、ファンにとって、あまりありがたくないことを教えられた、という
ことではないのか。知りたくなかった真実というのもある。
だがしかし、ともう一度考える。前半生で嫌な思いをさせた大勢の人間をも含めて、
世界中に、素晴らしい音楽やメッセージを発信し、喜びや勇気を与える存在となる。
贖罪というのでもないだろうが、ジョン・レノンの死が、その死に方が、一つの結末
として腑に落ちる、と感じた私は傲慢でありましょうか。
2023年01月01日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック